VST、ASIOについて

フリーのDAW紹介のページでASIOVSTという新しい単語が出てきましたので説明します。
両方ともオーディオに関する規格の名前です。
最初のうちは関係ないので、こういうものがある、という程度でいいので軽く読んでおいてください。

VST

音を加工する「エフェクター」をDAWに追加するための標準規格です。
VSTという規格に対応したDAWにはVSTプラグインを追加することが出来ます。
プラグインとは、DAWに標準では搭載していない機能を後から追加するものです。
DAWには最初からいくつかのエフェクト機能が搭載されていますが、必要最低限のものしか用意されていなかったりして次第に物足りなくなってきます。
そういう場合に「プラグイン」という形でDAWに新たなエフェクターを追加することが出来ます。

VSTプラグインには上で説明した「VSTエフェクター」(VSTエフェクト)と、MIDI音源をDAWに追加するVSTインストゥルメントがあります。
(Instrument=楽器)
DTMに必要なもののページで音源には「ハードウェア音源」と「ソフトウェア音源(ソフトシンセ)」の2種類があると説明しましたが、そのうちの「ソフト音源」がこの「VSTインストゥルメント」というわけです。
VSTエフェクターはVSTeVSTfx、VSTインストゥルメントはVSTiと略して表記されます。

VST以外にもDXやRTASなどのDAW用のプラグイン規格がありますが、VST規格が一番スタンダードで、ほとんどのDAW、プラグインがVSTに対応しています。

ASIO

サウンドカードに関する規格で、「アジオ」と発音します。
DTM用のサウンドカードはほぼ全てがASIOに対応していると言っていいほど標準的な規格です。
ASIOを使用するにはASIO対応サウンドカードのほか、DAWもASIOに対応している必要があります。
(大抵のDAWは対応しています)

ASIOを使用する最大のメリットは、発音の遅れを改善できることです。
パソコンで音を出すとき、実は数秒程度の音の遅延(レイテンシという)が存在します。
遅延があっても普通にパソコンを使う分には特に問題はありませんが、音楽制作の場合は問題となることがあります。
ASIO対応のサウンドカードとASIO対応のDAWをあわせて使うことで、レイテンシを低く抑えることが出来ます。

遅延の改善のほかにも、高音質化や多チャンネルの同時録音/再生の対応など、音楽制作に必要な機能が規格されています。

  • VSTとはプラグインの規格
  • プラグインとはDAWに新たな機能を追加するためのもの
  • VST規格以外にも様々な規格があるが、VSTが一番普及している
  • ASIOとはサウンドカードに関する規格
  • DAW、サウンドカードの両方が対応している必要がある
  • ASIOを使うとオーディオ再生時の発音の遅れを大幅に抑えることが出来る