曲をより豊かにするために

今まででドラム、ベース、ピアノ、ギターの4つの楽器を見てきました。
これで曲の基本的な部分は出来上がりです。

ここで一度、この4つの楽器とメロディだけの演奏を聞いてみてください。
シーケンサーで、これら以外のトラックをミュートします。
サンプル曲 基本

これだけでも十分曲として成り立っています。
ここから先は、音に広がりや厚みを持たせたり、アクセントなどを加えるアレンジが主となります。

アレンジは人によって千差万別で正解はありません。
ここからは「この曲の場合、自分はこうした」という説明をさせていただきます。
この章の目的は「曲が曲として成り立つには」を理解することなので、ここから先はおまけみたいなものです。
軽く目を通すくらいの感じで見てください。

場面ごとに変化をつける

ドラム、ベース、ピアノ、ギターだけでも曲としては成り立ちますが、最初から最後までずっと演奏し続けているのでAメロ部もBメロ部も曲調にあまり変化がなく、盛り上がりに欠けます。
もう少し場面ごとに違いを出して、曲が単調になるのを防ぎたいと思います。

Aメロ以外の部分ではストリングスとパッドを追加しました。
ストリングスとパッドを選んだ理由は、ピアノやギターだけでは音に隙間があるので埋めて音に厚みを持たせ、それを左右に広げることによって音に広がりを持たせるためです。
ストリングスとパッドと2つに分けたのは単に音色の好みです。

これでAメロは相対的に静かな感じになり、Bメロで曲が盛り上がって聞こえるようになります。

Aメロは静かな雰囲気の中で同じメロディが繰り返されるので、Aメロ後半でシンセのフレーズを入れて変化を持たせています。
そして所々ドラムパターンやピアノの演奏でアクセントを入れて退屈になるのを防いでいます。

さらにストリングスのフレーズは主メロディに対して裏メロディになっていて、より曲に深みを与えています。

ざっと簡単に書いてみましたが、この辺のことはその人の経験やセンス次第で全然違うと思うので、あくまで参考程度にしてください。