キーの変え方

今までのほとんどは、メジャーはC、マイナーはAを基準(キー)として説明してきました。
実際はこれらのキーだけでなく、もっとたくさんのキーが使われます。
キーは全部で12個(1オクターブ)あるわけですが、いちいち全部覚えてられません。

そこで以下のような図があります。

■五度圏
五度圏

この図は五度圏といいます。
Cを基準として、右にひとつ移動すると楽譜のシャープ記号がひとつ増えます。
シャープがひとつ増えるとGメジャースケールになります。
さらにひとつ移動するとシャープが増えて2つになります。
スケールはDメジャースケールです。
各音程は5度(完全5度)ごとに配置されています。

つまり、現在のキーから5度上の音にキーを変更すると、楽譜にシャープがひとつつきます。
(またはフラットがひとつ減ります)
反対に、現在のキーの5度下に変更するとフラットがひとつ増えます。
(またはシャープがひとつ減ります)

図を見ずに「Gの5度上の音はD」とは一瞬で出てこないかもしれません。
その場合は「ドレミファソラシド」を思い浮かべればすぐに出てきます。
Gはソですから、「ラシド」、レはD、という具合に開始の音も含めて5つ上の音を数えればいいんです。
フラットをつける場合も「シラソファ」と5つ下の音を数えればすぐに出てきます。

また楽譜にシャープをつける順番は「ファドソレラミシ」の順になります。
フラットをつける順番は「シミラレソドファ」です。
両者は回文みたいに逆から読むと、お互いの音の順になります。
「ファドソレラミシ」「シミラレソドファ」を口に出して読んで、音の順番を覚えてしまうといいでしょう。

これらのことを覚えると、例えばAメジャースケールの場合は

  • レミファソ、ソラシドレ、レミファソ」とシャープが3つ付く
  • シャープが付く順番は「ファドソレラミシ」
  • だからAメジャースケールはAを基準にして「ファ・ド・ソ」の音は半音上げて弾けばいい

と割とすぐにわかるようになります。

実際演奏や音確認の場合はキーボード上で「全全半全全全半」とやったほうが早いですが、楽譜を書くときはこれでは対応できないので、こういうのもあると頭に入れておきましょう。

キーの変更まとめ

  • キーを5度上にするとシャープがひとつ付く
  • キーを5度下にするとフラットがひとつ付く
  • シャープが付く順番は「ファドソレラミシ」
  • フラットが付く順番は「シミラレソドファ」