基本的な操作

Proteus VXの導入が出来たら、実際に音を鳴らしてみましょう。
トラックを一つ作成し、Proteus VXを立ち上げた状態にしてください。
そして前ページを参考に、音色ファイルの読み込みを行ってください。

Proteus VXをインサート

読み込みが完了したら下図のボタンをクリックします。

Proteus VXの設定1

すると左の音色一覧の音色名の前に「000:000」といった数字が表示されるようになります。
これはMIDIでProteus VXの音色を変更するための番号です。
Proteus VXではプログラムチェンジで音色を変更できますが、プログラムチェンジは128までしか数値がないので、コントロールチェンジと組み合わせて1024種類の音色を指定します。
前半の数値3桁がコントロールチェンジ32番で、後半の数値3桁がプログラムチェンジに対応しています。
音色の指定は後で詳しく説明します。

Proteus VXの設定2

Proteus VXの操作を簡単に説明します。
メイン画面はこのようになっています。
(クリックで拡大)

Proteus VX メイン画面

音色選択ペインでは、現在のチャンネルの音色を選びます。
メイン画面ではチャンネルの詳細な設定を行います。
また画面右下では全体にかかる設定を行います。
エフェクターパネルではリバーブやディレイなどのエフェクターの設定を行います。

またメイン画面の上部に下図のようなボタンがあり、これをクリックするとメイン画面が切り替わります。

Proteus VX 画面切り替え

切り替え後のメイン画面は全部で16あるMIDIチャンネルの一覧が表示されます。
チャンネル番号が赤くなっているのが現在選択されているMIDIチャンネルです。
Proteus VXは16チャンネル(16種類の楽器)を同時に演奏することが出来ます。
チャンネルごとに音色を割り振る場合などはここで切り替えます。

Proteus VX 切り替え後のメイン画面

左の音色選択ペインで音色を選択すると、さらにメイン画面が切り替わります。

Proteus VX 音色の詳細設定

ここでは音色の詳細な設定を行います。

元の画面に戻るときは左上の「Proteus VX」と書かれたパネルをクリックします。

Proteus VX メイン画面へ戻る

Proteus VXを鳴らす

ではProteus VXを使ってMIDIを打ち込んでみます。
Synth1の時と同じように、トラックを録音可能状態(DominoからのMIDI信号を受信できる状態)にして、トラックにMIDIパートを新規に作成してください。
録音ソースを「MIDI Yoke: 1」の「All Channels」にしておくのも忘れないように。

Proteus VXを鳴らす1

作成されたMIDIパートを右クリックし、「既定のエディタで開く」を選択し、Dominoを起動させます。

Proteus VXを鳴らす2

この時点で、Domino上のピアノロールの鍵盤部分を右クリックするとProteus VXの音が鳴ります。
音が鳴らない場合はDomino側でMIDIチャンネルが1チャンネルになっているか、Reaper側の録音ソースの設定などが適切かを確認して下さい。

Proteus VXを鳴らす3

Synth1の時と同じように、このまま打ち込んでいけばOKです。

プラグインの設定の管理

Synth1の場合はReaper上でプロジェクトを保存するとSynth1の設定も一緒にReaperのプロジェクトファイルに保存されました。
しかしProteus VXの設定はReaperのプロジェクトファイルには保存されません。
Proteus VXに限らず時々このようにプロジェクトファイルに設定が保存されないプラグインがあります。
その場合の対処法は3つほどあります。

  1. プロジェクトファイルを開くたびに設定をやり直す
  2. プラグインごとに用意されているファイルの保存方法を使う
  3. MIDIデータで音色を設定する

Aはとても単純で、プロジェクトファイルを開くたびに手動でプラグインを毎回設定します。
一番簡単な方法ですが毎回手動で設定しなおす手間がありますし、日にちが経つと以前の設定を忘れてしまったりする危険性があります。
また設定項目が多くなると覚えきれなくなるなど再現性が不十分になる可能性があります。

Bは、例えばProteus VXの場合は「File」メニューから「Save as」を選択すれば設定を別ファイルとして保存できます。
この方法なら全ての設定を記録できます。
設定ファイルはReaperのプロジェクトファイルと同じ場所に保存しておくなどすると管理が容易になります。
次回開くときは、プロジェクトファイルを開いた後にプラグインから別途保存しておいた設定ファイルを読み込みます。

Cは、プラグインの設定を全てMIDIデータで行う方法です。
プラグインにはMIDIでのコントロールに対応したものも多いので、この方法なら別ファイルを管理するなどの手間がなくなります。
しかしある程度MIDIに詳しくないと難しいですし、設定の全てをコントロールできないプラグインもあります。
またマニュアルがなかったり海外製のプラグインだったりするとコントロールの仕方自体が分からないといった問題点もあります。

どの方法を選ぶかは人それぞれですが、出来ればCを選択したいところです。
Cの方法では不十分だったっり、そもそもMIDIコントロールが出来ない場合はBを選択します。
Aは日にちが経つと設定を忘れてしまう危険性があるので出来れば避けましょう。

※補足:
もうひとつ「DAW標準のFX設定保存方法を使う」という方法があります。
しかしこの方法ではProteus VXの場合は音色の読み込みが出来ませんでした。

Proteus VXの音色の設定

Proteus VXは上記の通り、プロジェクトを保存しても設定が保存されません。
つまり左側の音色一覧から音色選んで設定しても、一度Reaperを終了すると設定は全て消えてしまいます。

上記のBの方法でProteus VXの設定ファイルを保存する方法もありますが、ただ選んだ音色を記憶させる程度ならMIDIデータに記録したほうが簡単です。
MSGSの場合はプログラムチェンジだけで音色を選択していましたが、Proteus VXは音色が1024種類もあるのでプログラムチェンジだけでは数が足りません。
(プラグラムチェンジは128まで)
そのためコントロールチェンジと組み合わせて音色を指定します。

上で作った空のMIDIパートの先頭に音色を指定するMIDIデータを打ち込みます。
Dominoでデータの一番先頭に移動し、「挿入」メニューから「コントロールチェンジ」を選択します。

Proteus VXの音色指定1

これをもう一度繰り返し、コントロールチェンジを2つ挿入します。

Proteus VXの音色指定2

今度は「挿入」メニューから「プログラムチェンジ」を選択します。

Proteus VXの音色指定3

するとこのようになります。
並び順が画像と違っていても気にしなくていいです。
CC:0(コントロールチェンジ0番)が2つと、プログラムチェンジ1つがある状態にしてください。

Proteus VXの音色指定4

CC:0のどちらか一方を選択します。
選択状態のMIDIデータは四角形の枠が付きます。

Proteus VXの音色指定5

その状態でキーボードから「32」と入力します。

Proteus VXの音色指定6

するとこのようになります。
CC:0がCC:32に変更されました。
これはコントロールチェンジ0番を、コントロールチェンジ32番に変更したということです。

Proteus VXの音色指定7

次にCC:0のほうのコントロールチェンジの「Tick」と書かれた列を選択します。
さっきと同じ要領でキーボードから「10」と入力します。

Proteus VXの音色指定8

これはそのMIDIデータの開始位置を表します。
「Tick」というのはMIDIデータの位置や長さを表す最小の単位です。
このデータは先頭から再生が始まって、「10Tick」再生されると読み込まれるということです。

今度はCC:32のほうの「Tick」列を選択し、「20」と入力します。

Proteus VXの音色指定9

最後に「Program Change」の「Tick」を選択し、「30」と入力します。

Proteus VXの音色指定10

するとこのような並び順になります。

Proteus VXの音色指定11

コントロールチェンジ0番→コントロールチェンジ32番→プログラムチェンジの順番にデータが並びました。
プログラムチェンジだけでは足りない場合、この3つのデータを一まとめとして音色を指定します。
順番もこの順で決められています。
お互いのデータの間隔は、同時でなければ10Tickも離す必要はありません。
(今回は余裕を持って10Tcik離しました)

この3つのデータで指定されるデータはProteus VXの一番初めの音色「Dynamic Grand」です。

ためしにプログラムチェンジを「2」に変更してみます。
Program Changeの「Value」列を選択します。

Proteus VXの音色指定12

その状態でキーボードで「2」を入力します。

Proteus VXの音色指定13

Dominoで先頭から再生を開始し、データをReaperに送ります。
先頭に戻るには下の画像のボタンを使うと便利です。

Proteus VXの音色指定14

再生後Reaper側でProteus VXの画面を見てみると、プログラムチェンジ0番の「Dynamic Grand」だった音色がプログラムチェンジ1番の「Yo My Dynos」という音色に変わっています。
プログラムチェンジは通常1から128までですが、Proteus VXは0から音色が並んでいますので、Domino上の数値とProteus VX上の数値は一つずれています。
(Dominoの設定で0から127までにすることもできますが今回は設定は変えません。)

Proteus VXの音色指定15

プログラムチェンジだけでは128番までしか番号がないため、以降の音色は選択することが出来ません。
それ以降の音色はコントロールチェンジと組み合わせて指定します。

Domino上で、すでに作っておいたコントロールチェンジ32番(CC:32)の「Value」列をクリックして選択します。
その状態でキーボードから「1」と入力します。

Proteus VXの音色指定16

するとこのような状態になりますので、Dominoの先頭からデータを再生してください。

Proteus VXの音色指定17

Reaperに戻り、Proteus VXの画面を見てみると音色名が「Dyno Piano」となっていると思います。

Proteus VXの音色指定18

さっきの「Yo My Dynos」の音色番号は「000:001」でした。
コントロールチェンジ32番を「1」に変更すると音色番号「001:001」の「Dyno Piano」に変更されました。
つまり前半の「001」はコントロールチェンジ32番、後半の「001」はプログラムチェンジを表します。
Proteus VXの音色指定ではコントロールチェンジ0番は使用されません。
しかしコントロールチェンジ32番は常にコントロールチェンジ0番とセットになって送信される決まりがあるので、使用しなくてもデータとして入力しておきます。

MIDIではこのようにしてProteus VXの音色を指定します。

Proteusで音色を選ぶ際、左の音色一覧から選択してもいいですが音色名だけでは何の音なのかが分かりづらいと思います。
その場合はProteus VXのメイン画面の以下のボタンを使用すると種類別に楽器を選ぶことが出来るので便利です。

Proteus VXの音色指定19

「TYPE」ボタンで楽器の種類を選び、左の「PRESET」ボタンで音色を順送りできます。
音色のコントロールチェンジ番号とプログラムチェンジ番号はパネルの右上に表示されています。

音色以外にもProteus VXのパラメータをMIDIで操作することが出来ます。
操作できるパラメータは「Option」メニューの「Preferences」で設定画面を開き、「Controllers」タブから確認できます。

Proteus VXをMIDIでコントロール

ここで説明している以外のMIDIでのパラメータの設定はProteus VXのマニュアルに記述されています。
(英語ですが)

複数チャンネルを使う

1チャンネルだけを使用する場合はSynth1のときと同じ使い方でかまいませんが、Proteus VXのようなマルチティンバー音源で複数のチャンネルを使用する場合は少し方法が異なります。

Proteus VXをトラックにインサートしたら、そのトラックを以下のようにフォルダトラックに変換します。

Proteus VXを複数チャンネルで使う1

フォルダトラックとは、複数のトラックを一つにまとめて扱えるトラックで、子トラック(フォルダトラックにまとめられたトラック)から送信されるMIDI信号は親トラック(フォルダトラック)に送られます。

MIDIパートは子トラック上に作成します。
送信するMIDIチャンネルの指定は作成したMIDIパート上で右クリックし、「ソースのプロパティ」から設定することが出来ます。

Proteus VXを複数チャンネルで使う2

開いた設定ウィンドウの一番下「Send as channel」のチェックボックスをオンにし、右に送信したいMIDIチャンネルを入力します。

Proteus VXを複数チャンネルで使う3

これはMIDIパートごとに設定出来ますが、ややこしくなるため同一トラック内での送信MIDIチャンネルは全部同じにしておいたほうがいいです。

ちなみに、Reaperでフォルダトラックを作った場合、以降新規作成したトラックは全部フォルダトラック内の子トラックになってしまいます。
新規作成したトラックをフォルダトラック外に出したい場合は、フォルダトラック内の最後の子トラックのフォルダアイコンを「×」マークにすると、以降のトラックは通常のトラックになります。

Proteus VXを複数チャンネルで使う4

複数チャンネルを使う その2

上記の方法でも複数チャンネルを扱う事ができますが、Dominoと連携してMIDI打ち込みする場合はこちらの方法のほうがお勧めな気がしますので紹介します。

Reaper上にProteus VXを立ち上げてフォルダトラック、子トラックを作成します。
そしてMIDIパートを作り、Dominoで開くまでは同じ手順です。

一番簡単な方法はDomino上で送信したいチャンネルを選択し、そこに打ち込む方法です。
Proteus VXを複数チャンネルで使う5

もうひとつの方法としては、チャンネル1の設定を変更して送信チャンネルを変更する方法です。

とりあえず何か打ち込みます。
Proteus VXを複数チャンネルで使う6

このMIDIトラックをProteusのチャンネル2の音で鳴らしたい場合は、Dominoの「トラックのプロパティ」で「チャンネル」を「2」に設定します。
Proteus VXを複数チャンネルで使う7

Proteus VXを複数チャンネルで使う8

こうすることで以降このMIDIパートの送信チャンネルは2に変更されます。
ただしReaperの「ソースのプロパティ」の「Send as channel」でMIDIチャンネルを設定していた場合はそちらが優先されます。
また、当然Proteusのチャンネル2に音色を設定していないと音が出ないので注意しましょう。

複数チャンネルを使う その3

その2とほとんど同じ方法ですが、もうひとつ紹介します。
いままではトラック毎にMIDIファイルを分けるやり方ですが、今度はひとつのMIDIファイルで管理します。

Proteus VXを立ち上げたトラックに直接MIDIパートを作ります。
(フォルダトラックにはしなくていい)
Proteus VXを複数チャンネルで使う9

MIDIパートをDominoで開き、Dominoに最初からあるトラックにそのまま打ち込んでいく方法です。
普通にDominoのみで打ち込みをする時と同様に打ち込み可能なので、ややこしい操作や管理はほとんどありません。
送信チャンネルの設定もDominoから全部行います。
Proteus VXを複数チャンネルで使う10

この方法が一番簡単ですから、ややこしいのが嫌いな人はこれがいいでしょう。
Proteus VXを2台以上使用する場合や他のソフトシンセと併用する場合は、その都度Reaper上に別トラックを立ち上げましょう。

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