ベタ打ちから脱却するために

いままでのDTM初心者講座ではベロシティなどの簡単なコントロールは説明しました。
ただ、これだけではほぼ音符を並べるだけのいわゆる「ベタ打ち」状態です。
これでも音楽として成立はしますが、やはり安っぽくなったり打ち込み臭くなったりしてしまいます。

一般的な楽譜には演奏方法を指定する様々な演奏記号が並んでいます。
さらに演奏者は楽曲を自分なりに解釈し、演奏記号で指定されている以上の表現を意識的に、あるいは無意識的に行います。
MIDIデータの打ち込みでも同様に、演奏表現を再現する必要があります。

音質自体は良いMIDI音源を使わないとどうしようもないという部分はありますが、良い音源を使っても打ち込み技術が稚拙だと宝の持ち腐れになってしまいます。
MIDIには様々な音楽的表現が出来る機能が備わっているので、それらを活用してMIDIの音楽的表現力を高めましょう。

諸注意

MIDI音源によって収録されている音色や対応しているパラメーターに違いがあります。
ここでは標準的なGM音源を対象に解説します。

音源によっては使用できないパラメーターがあったり、実現するのに別の方法を用いることがあります。
個別の音源に関しての解説は出来ませんのでご了承ください。
ソフトシンセなどはGMにもGSにもXGにも対応していないものが多いですが、パラメーターをコントロールするためのコントロールチェンジ番号はGMと共通となっているものも数多くあります。
ソフトシンセはDAWの画面上に操作パネルが表示されますので、MIDIメッセージを使わずともマウスで簡単に設定できることもあります。

打ち込みの例としてDominoを使って説明していますが、ピアノロールを採用しているほとんどのシーケンサー、DAWでは同じ感じで打ち込みができるはずです。
ソフトによってはここで説明する方法をもっと簡単に実現する方法が用意されている事があります。
(例:Dominoではピッチベンドレンジの設定など)
Dominoで打ち込みをするのならそれらの機能を使ってもかまいませんし、Domino以外のシーケンサーの場合でも同様です。

文中の「CC」は「コントロールチェンジ」の略です。
「PC」は「プログラムチェンジ」の略です。

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