DTMの基礎知識編のまとめ

一章と二章に渡ってDTM初心者向けの基本的な知識を説明してきました。
文字が多くてつまらなかったかもしれませんね。
ここで一度簡単にまとめておきます。
かなり簡単な説明なので、あやふやなところがあれば確認しておきましょう。

DTM

シーケンサーやDAWといったDTMソフトを使ってパソコンで音楽を作ること。

シーケンサーとDAW

シーケンサーはMIDIデータを作成、編集するためのソフト。
DAWはシーケンサーにオーディオを扱う機能をプラスしたもの。

MIDI音源

シーケンサー、DAW、MIDIキーボードなどから送信されたMIDI信号に従って音を出す装置。
DTM音源とも呼ばれる。
シンセサイザーもMIDI音源の一種。

ハード音源とソフト音源の2つに大別される。
ソフト音源はソフトシンセとも呼ばれる。

MIDI

異なる機器同士で情報をやり取りするための共通規格。
MIDI対応機器をMIDIケーブルを接続してMIDI信号をやり取りする。
MIDI信号には楽器の演奏に関する情報のほか、音量や音色の設定などの情報が含まれる。
MIDI信号には実際の音は含まれていない。

MIDI信号を記録したものはMIDIファイル、MIDIデータなどと呼ばれる。
シーケンサーやDAWでMIDIデータを作ることを打ち込みという。

ソフトを問わずに開けるMIDIファイルの形式をスタンダードMIDIファイル(SMF)という。
拡張子は「.mid」「.midi」。

GM

MIDIの拡張規格。
16パート同時演奏や収録音色の種類などが規定されていて、GM音源同士の互換性が向上している。
あるGM音源用に作ったMIDIデータは、別のGM音源でもある程度まともに再生することができる。

MIDIキーボード

ピアノ鍵盤で演奏した情報を、MIDI信号として外部に送信することが出来る機械。
MIDIケーブルでパソコンやMIDI音源と接続する。
ただしパソコンにはMIDI端子がない(MIDIケーブルが接続できない)ので、別途MIDIインターフェイスという機材が必要。
最近の製品はUSBケーブルで直接パソコンと接続できるものもある。
MIDIキーボード単体ではMIDI音源がないので、音は鳴らない。

オーディオ

現実の「音」のこと。
録音してファイル化したものはオーディオファイルと呼ぶ。
MP3などもオーディオファイルの一種。

サウンドカード

パソコンでオーディオを再生するための装置。
大抵のパソコンには最初から搭載されているが、DTM用のものは機能や音質などの点で標準搭載のものよりも優れている。
DTM用のものはほとんどがASIOという規格に対応している。

最近はパソコンに外付けするタイプの製品が多く、カード型ではないのでこれらは「オーディオインターフェイス」(A/IF)と呼ばれることが多い。

VST

DAWにエフェクターやソフト音源を新しく追加するための規格。
エフェクターの場合は単にVSTまたはVSTエフェクト(VSTe、VSTfx)、音源の場合はVSTインストゥルメント(VSTi)という。

ASIO

サウンドカードのドライバの規格。
DAWとサウンドカードの両方がASIOに対応している必要がある。
(今時のDAWは大抵対応しているはず)
発音の遅れが大幅に改善され、MIDIキーボードなどからのリアルタイム演奏が可能となる。


次の章からはいよいよ実際にMIDIデータを打ち込み、DTMを実践していきます。
上で説明したことは何も暗記する必要はないので、何となく理解したら次に進みましょう。