コードの基本の基本
ドラムとベースの2つで、曲の土台は出来上がりました。
次に必要な楽器は何でしょうか?
ドラムとベースはほとんどの曲で共通して使われる楽器ですが、ここから先はアレンジ次第でいくらでも変わります。
それでも大体はピアノやギターなどのコードが演奏できる楽器を加えます。
サンプル曲ではピアノをメインのコード楽器にしています。
いままでもちょくちょくコードという言葉が出てきていましたが、これはハーモニーの一種です。
日本語では和音といいます。
2つ以上の音階の違う音が同時に鳴れば和音となりますが、ポピュラーミュージックでは3和音以上を基準に考えます。
(2和音は3和音が省略されたものと解釈されます)
ハーモニーというとメロディをより引き立たせるために重ねる副メロディというイメージですが、適当に音を重ねただけではきれいに響きません。
メロディに対してどのように音を重ねればきれいに響かせることが出来るかを考えるのがコード理論です。
またメロディや曲の展開にあわせて、きれいに響くコードというのは一曲の中で常に変化していきます。
このコードの変化をコード進行といいます。
コード進行がない曲というのはジャンルによってはありますが、ポピュラーミュージックではほとんどありません。
なぜロックバンドは3人組、4人組が多いのか?
ピアノやギターのような楽器は同時に複数の音階の音を鳴らすことが出来るため、コードが演奏できます。
ベースも同時に複数の音を出せますが、低音はあまりきれいに響かないため通常は単音で演奏されます。
サンプル曲ではピアノをメインのコード楽器として使用しています。
一般的なロックバンドをイメージしてみてください。
よくあるのは3人組か4人組で、各楽器の担当はドラム、ベース、ギター、そしてメロディを歌うボーカルだと思います。
昔、音楽の授業でおそらく習ったと思いますが、音楽の三大要素というのをご存知でしょうか?
音楽の三大要素は「リズム」「メロディー」「ハーモニー」です。
「リズム」は主にドラムとベースが、「ハーモニー」は主にベースとギターが、「メロディー」はボーカルがそれぞれ担当し、音楽を作っています。
ギターやボーカルにもリズムの要素が含まれていますが、ドラムやベースほど曲全体に与える影響は大きくはないです。
つまりバンドは3人または4人だけで音楽に必要な要素を全て満たせるのです。
5人組以上の場合、4人組の構成に加えてギターやキーボードなどのコード楽器を加えて楽曲に幅を持たせることが多いです。
コード楽器は、音楽の三大要素の一つ、ハーモニーを担当します。
どのようにコードをつけるかは多少音楽理論を勉強しないといけないので、やや難しく感じるかもしれません。
コード付けは不正解はあっても正解というのはないので、アレンジの中でも特にセンスが要求される部分だと思います。
最初は簡単なコード進行をいくつか知っておくだけでいいと思います。
一見複雑な進行でも、単純化して考えると良く知ってる進行の応用だった、ということもよくあります。
またJ-Popと呼ばれるジャンルは、王道進行と呼ばれる、定番のコード進行が頻繁に登場します。
よくあるコード進行をいくつか作りましたので聞いてみてください。
今はコードネームとか、詳しいことはわからなくて大丈夫です。
曲の流れみたいなものを感じてください。
どうでしょうか?
これにメロディを乗せればもう簡単な曲が出来上がりそうですね。
ちなみにベースはコードのルート音(和音の基本となる音)を弾いているので、ベースをよく聞けばどんなコード進行になっているかがよくわかると思います。
実は最初のサンプル曲(Midnight Blue)も王道進行です。
AメロからBメロなどの場面の転換点でコードパターンが変化することが多いのですが、サンプル曲は全体を通してずっと一種類の同じ進行を使っています。
コード楽器のまとめ
- ドラム、ベースで作られた土台の上に乗せて音の響きを作る
- 音楽の三大要素の一つ、ハーモニーを主に担当する
- きれいに響くコードはメロディの変化などによって曲中で常に変化し続ける
これをコード進行という - よく使われ、万人受けしやすい定番のコード進行を王道進行という