MIDIではどう表されるか
前ページでは一般的な音楽での音符の高さ、長さを説明しました。
MIDIでも基本的には同じですが、MIDIは全てを数値などのデータにして閲覧、編集することが出来ます。
シーケンサーでMIDIを編集する場合はピアノロールかイベントリストエディタのどちらかになることが多いと思います。
見た目や操作が違うだけで、扱っているMIDIデータは同じです。
音符の高さ for MIDI
MIDIでは、音符の高さは「C4」「D3」などの「アルファベット+数字」の形式で表記されます。
(内部的には0~127の数値ですが)
最初のアルファベットはドレミの英語表記です。
「ドレミファソラシ」は「CDEFGAB」と同じになります。
(詳しくはコード入門を参照)
続く数字はオクターブの高さです。
前ページで説明した「真ん中のド」は「C4」になります。
1オクターブ低いドは「C3」、1オクターブ高いドは「C5」になります。
シーケンサーの種類によっては真ん中のドは1オクターブ低い「C3」で表されているものもあります。
というかC3が真ん中のドになっているほうが多いかもしれません。
参考:ノートナンバー - Wikipedia
ノートナンバーというのは音符の高さを単純に数値で表したもので、真ん中のドは「60」番になります。
(これはシーケンサーの種類では変化しません)
1オクターブ上のドは+12した「72」、1オクターブ下のドは-12した「48」になります。
ノートナンバーは内部的な数値で、シーケンサー上からは上記の「アルファベット+数字」で操作することが多いです。
音符の長さ for MIDI
音符の長さもMIDIでは数値で表されます。
具体的な数値は分解能というシーケンサーの設定で変化します。
一般的なシーケンサーでは分解能は「480」という設定になっていることが多いです。
分解能(bpqn)とは四分音符をどのくらいの細かさで表すかという設定です。
分解能が480なら四分音符の長さは480、という設定になります。
八分音符は半分の「240」、付点四分音符の長さは「720」になります。
単位は「Tick」で、四分音符は480Tickという風に表記されます。
1TickはそのMIDIデータ上で表せる長さの最小単位になります。
分解能480で4/4拍子の場合、一小節の長さは「4×480=1920Tick」ということになります。
MIDIではノートの長さを「450」や「485」など、かなり細かく指定することが出来ます。
ノートの長さだけでなく、発音タイミングもこの分解能の精度で指定されます。
例えばアコギでコードストロークを打ち込む際は10Tickや5Tickなどのごく小さい単位で音符をズラしていき、演奏を再現します。
MIDIの打ち込みをする際は大抵シーケンサーのピアノロールを使用することが多いので、音符の高さや長さを数値で意識することはあまりないかもしれません。
しかし打ち込みに慣れてくるとイベントリストでこういった数値指定をする場合がありますので、知識としては持っておいたほうがいいと思います。