Reaper付属のプラグインの説明
Reaperには最初からいくつかのプラグインが付属していて、これだけでもそこそこのミキシングが可能です。
最近のグラフィカルなエフェクターに比べて見た目が貧相ですが、見た目で音が決まるわけではないですし、機能的にも有料プラグイン並みのものもあります。
Reaper付属プラグイン
Reaper(v0.999)に付属しているプラグイン
※説明は重要な項目だけに絞っています。
ReaFir
イコライザー。
赤い線で描いた通りに周波数特性が変化します。
- Reset
- 設定をリセットします。
- Edit mode
-
- Point
線上に点を追加し、点同士を滑らかなカーブで繋ぐモード。 - Preciese
マウスでなぞった通りの線が引けるモード。
- Point
- FFT Size
- 音を分析するキメの細かさ。
- Mode
-
- EQ
通常のイコライザーモードで、赤線のカーブに従って音が変化します。 - Gate
音が赤線よりも下にある場合、音がカットされます。
カットされる割合は「Gate floor」で設定。 - Compressor
音が赤線を越えた場合、音が圧縮されます。
圧縮される割合は「Comp Ratio」で設定。
- EQ
- Output Gain
- 音量の出力設定。
ReaComp
コンプレッサー。
設定した音量を越えた場合、音を圧縮します。
- スレッショルド(図中1)
-
コンプレッサーが作動する音量の設定。
入力音量がスレッショルドを越えた場合に音量が圧縮されます。 - Pre-Comp
- 指定した秒数(ミリ秒)オーディオデータを先読みします。
- Attack
-
アタックタイム。
音量がスレッショルドを越えてからコンプレッサーが作動するまでの時間。 - Release
-
リリースタイム。
音量がスレッショルド以下になってからコンプレッションが元に戻るまでの時間。 - Ratio
-
レシオ。
圧縮される割合の設定。
2:1なら半分の比率で圧縮されます。 - Knee size
-
ソフトニー/ハードニーの設定。
ソフトニーははスレッショルド付近の音量になると、徐々にコンプレッションが掛かります。
ハードニーはスレッショルドを越えるまで作動せず、越えた瞬間に設定した割合でコンプレッションされます。 - Detector input
-
サイドチェイン用の設定。
コンプレッサーのトリガー(動作する契機)を現在のトラックのオーディオデータ(Main Input)ではなく別ソースから入力されたオーディオデータ(Auxiliary Input)にします。 - ゲインリダクション(図中2)
-
圧縮された音量を表すメーター。
どの程度コンプが効いているかをメーターで確認できます。
ReaGate
ゲート。
設定した音量以下になった場合に音をカットします。
- スレッショルド(図中1)
-
ゲートが動作する音量の設定。
入力音量がスレッショルド以下になった場合に音がカットされます。 - Pre-open
- 指定した秒数(ミリ秒)オーディオデータを先読みします。
- Attack
-
アタックタイム。
音量がスレッショルドを越えてからゲートが開く(ゲートが無効になる)までの時間。 - Hold
-
ホールドタイム。
音量がスレッショルド以下になった場合、ここで指定した時間はゲートが掛かりません。 - Release
-
音量がスレッショルド以下になってからゲートが完全に閉じる(音量が最低になる)までの時間。
- Hysteresis
-
ゲートが開く音量とゲートが閉じる音量の差の設定。
音量がスレッショルド付近を頻繁に上下する場合、ゲートが頻繁に開いたり閉じたりするのを防げます。 - Detector input
-
サイドチェイン用の設定。
ゲートのトリガー(動作する契機)を現在のトラックのオーディオデータ(Main Input)ではなく別ソースから入力されたオーディオデータ(Auxiliary Input)にします。
ReaVerb
リバーブ。
残響音をシミュレートします。
ReaVerbは「インパルス応答(インパルスレスポンス)」という方式のリバーブです。
これは残響音のシミュレートファイル(普通のWavファイルと同じ)を読み込ませることで残響を付加するエフェクターです。
読み込むファイル次第で非常に高品質なリバーブが得られますが、最初からファイルが付属していないので初心者の方には使いづらいかもしれません。
インパルス応答ファイルは「Impulse response library」などのワードで検索すれば配布サイトが見つかります。
例:http://www.openairlib.net/
リバーブなどの空間系エフェクトは、普通はオーディオトラックにインサートするのではなくそれ専用のトラックを作ってそこに各トラックから音を送ります。
その場合「Wet」は0dB、「Dry」は最低値に設定します。
- Wet/Dry
-
- Wet
リバーブ音の音量。 - Dry
リバーブの掛かってない、素の音の音量。
- Wet
- Add/Remove
- リバーブの設定(Impluse generation)を追加/削除します。
- Impluse generation
-
- Echo Generator
エコーを発生させます。 - File
外部からインパルス応答ファイルを読み込みます。
「Browse」をクリックでファイル読み込み。 - Reverse
インパルス応答ファイルを前後反転させます。 - Trim/Gain/Stretch
インパルス応答ファイルをトリム、ゲイン、ストレッチさせます。
「トリム」-ファイルの前後をカットします。
「ゲイン」-音量を調節します。
「ストレッチ」-長さを変化させます。
- Echo Generator
JS:Delay
ディレイ。
反射音をシミュレートします。
リバーブは部屋の鳴りをシミュレートする「残響音」
ディレイは山びこ効果をシミュレートする「反射音」です。
- delay [ms]
-
ディレイタイム。
指定した秒数(ミリセカンド)音が遅れます。 - feedback [dB]
-
フィードバック。
一度ディレイ音が鳴る度に減衰する音量(デシベル)を指定。
数値が小さいほど早く減衰するので、ディレイ音の数が少なくなる。
(左にスライドするほど数値がマイナスになる事に注意) - mix in [dB]
-
1回目のディレイ音の音量。
2回目以降はfeedbackで指定した音量に従って音量が減衰していきます。 - output wet/output dry[dB]
-
アウトプットレベル。
「wet」はディレイ音のみの(元の音を含まない)出力音量。
「dry」はディレイ音の掛かっていない、元の音の音量。
以下はタイプの異なるディレイ。
- delay_chfun
-
ステレオのピンポンディレイ。
ディレイ音が左右交互に鳴ります。 - delay_chorus
-
コーラスディレイ。
ディレイ音にコーラスが掛かります。 - delay_lowres
- ディレイ音のビットを下げ、ザラザラした質感にします。
- delay_tone
- ディレイ音にトーンコントロール(フィルター)を掛けます。
- delay_varlen
- ディレイ音の再生スピードを変化させます。
JS:Filters
イコライザー。
グラフィックがないのでReaFirよりも扱いにくいかも。
- bandpass
-
バンドパスフィルター。
設定した周波数付近以外をカットします。- frep[Hz]
周波数の設定。 - width
設定した周波数の幅。
数値が大きいほど広い範囲にイコライザーが掛かります。 - wet mix[dB]
エフェクトが掛かった音の音量。
0dBが基本。 - dry mix[dB]
エフェクトが掛かっていない、素の音の音量。
最低値が基本ですが使い方次第。
- frep[Hz]
- dc_remove
-
DCオフセットを除去するフィルター。
特に音は変化しませんが、DCオフセットを除去する事ができます。 - lowpass
-
ローパスフィルター。
設定した周波数以上の音をカットします。- frequency[Hz]
周波数の設定。 - size
スロープの設定。
数値が大きいほどなだらかなカーブになります。
- frequency[Hz]
- mdct-filter
-
修正離散コサイン変換。
なんかよくわかりません。 - mdct-volsweep
-
修正離散コサイン変換ボリュームスウィープ。
なんかよくわかりません。 - parametric_eq
-
パラメトリックイコライザー。
設定した周波数付近の音を増減するフィルター。- band[Hz]
周波数の設定。 - gain[Hz]
設定した周波数付近の音量を増減させます。 - width
設定した周波数の幅を設定します。
数値が大きいほど広い範囲にイコライザーが掛かります。
- band[Hz]
- resonantlowpass
-
ローパスフィルターにレゾナンス機能を付けたもの。
設定した周波数付近の音が持ちあげられる。- frequency[Hz]
周波数の設定。 - resonance
設定した周波数付近の音をどの程度持ちあげるかの設定。
- frequency[Hz]
- sweepinglowpass
-
ローパスフィルタの周波数の設定を周期的に変動させるフィルター。
- freq1[Hz]
周波数の設定その1。 - freq2[Hz]
周波数の設定その2。
freq1とfreq2で設定した間で周波数が変動します。 - sweep time[s]
周波数が変動するスピードの設定。 - resonance
設定した周波数付近の音をどの程度持ちあげるかの設定。
- freq1[Hz]
JS:Guitar
ギター用のエフェクター類。
別にギター以外の楽器に掛けても良いです。
- amp-model
-
アンプシミュレーター。
- Model
アンプモデルを選択します。 - preamp
アンプシミュレーターへの入力信号レベルを設定します。 - upsample inpuls if required
必要な場合、アップサンプリングを行います。 - channel mode
入力信号をモノラルにするかステレオにするかを設定します。 - filter size/FFT size
自分では設定できない?
よくわかりません。
- Model
- amp-model-dual
-
アンプシミュレーター。
LチャンネルとRチャンネルに異なるモデルのアンプシミュレーターを掛ける事以外はamp-modelと同じです。 - chorus
- コーラス。
- distort-fuzz
- ファズ。
- distortion
- ディストーション。
- flanger
- フランジャー。
- phaser
- フェイザー。
- tremolo
- トレモロ。
JS:Misc
ジャンル分けされないその他のプラグイン類。
- noisegate
-
ノイズゲート。
スレッショルド以下の小さな音をカットします。- threshold[dB]
スレッショルド。
ここで指定した音量以下になると音がカットされます。 - silene length for fadeout[ms]
スレッショルド以下の音量になってからフェードアウトが開始するまでの時間。 - fadein response[ms]
スレッショルド以上の音量になった場合に、どの程度滑らかにゲートを開くかの設定。
(フェードイン) - fadeout response[ms]
スレッショルド以下の音量になった場合に、どの程度滑らかにゲートを閉じるかの設定。
(フェードアウト)
- threshold[dB]
- reverseness
-
リバースエフェクト。
- length[ms]
一度のリバースの長さ。
ここで指定した秒数(ミリ秒)でオーディオデータを分割し、それぞれのデータを逆再生します。 - wet mix[dB]
エフェクトのかかった音の音量。 - dry mix[dB]
エフェクトの掛かっていない、素の音の音量。 - edge overlap[0..1]
分割した各オーディオデータ同士の重なり具合の設定。
数値が大きいほど重なりが大きくなります。
- length[ms]
- tonifier/tonifier2
-
トーンを変化させるプラグイン。
なんかよくわかりません。
JS:Pitch
ピッチを変化させるエフェクター類。
- mdct-shift
- MDCTによるピッチシフト。
- octavedown
-
1オクターブダウンさせるピッチシフト。
- Chunk[ms]
ひとつのデータの固まりに使用する秒数(ミリ秒)。 - Overlap
データの固まりごとの重なり具合。 - wet mix[dB]
エフェクトのかかった音の音量。 - dry mix[dB]
エフェクトの掛かっていない、素の音の音量。
- Chunk[ms]
- octaveup
-
1オクターブアップさせるピッチシフト。
パラメータはoctavedownと同じ。 - pitchdown/pitch2
-
細かくピッチダウン出来るピッチシフト。
- octaves down
オクターブ単位でピッチダウンを調整できます。 - semitones dows
半音単位でピッチダウンを調整できます。 - cent down
半音以下の細かい設定でピッチダウンを調整できます。 - chunk size[ms]
ひとつのデータの固まりに使用する秒数(ミリ秒)。 - overlap size
データの固まりごとの重なり具合。 - wet mix[dB]
エフェクトのかかった音の音量。 - dry mix[dB]
エフェクトの掛かっていない、素の音の音量。
- octaves down
JS:Utility
いろいろ使えるツール類。
- channelmixer/chanmix2
- ステレオトラックの左右それぞれの音量やパンを個別に変更出来るプラグイン。
- limiter
-
リミッター。
指定した数値以上の音量を出力しないプラグイン。 - volume
- 音量を変更するプラグイン。