フリーのVSTエフェクトの追加
Reaperには最初からいくつかのプラグインが付属していて、これだけでも基本的なミキシングが可能です。
しかしネット上では便利なVSTプラグインが無料で配布されていますので、いくつか紹介しておきます。
全部は追加しなくても構いませんので、気になるものがあったらタダなのですから追加してみましょう。
ここで紹介するのはほんの一例ですので、ネット上を探せばほかにもたくさんあります。
ちなみにReaperにVSTプラグインを追加する手順は以下を参考にしてください。
フリーのVSTiを導入
Cakewalkの場合→VSTプラグインの追加
プラグインのダウンロード、インストールについて
Reaper(v0.999)でVSTプラグインを使用する場合は、「Windows版、32bit(x86)、VST2」をダウンロード、インストールしてください。
ビット数というのはOSのビット数ではなく、使用するDAWのビット数に合ったものをインストールする必要があります。
Reaper(v0.999)は32bitアプリケーションなので、32bit版のプラグインしか使用できません。
32bit版は「x86」、64bit版は「x64」と表記されていることもあります。
また、Mac版やWin版が選択できる場合はWin(Windows)版を、VSTやDX、その他の形式が選択できる場合はVST版を選択してください。
(ReaperはDXプラグインを使用する事も可能です)
VST2版とVST3版とがある場合はVST2版を選択してください。
ダイナミクス系
ダイナミクス系とはコンプレッサーやゲートなど、音量をコントロールするタイプのエフェクターです。
BLOCKFISH、SPITFISH、FLOORFISH
http://www.digitalfishphones.com/main.php?item=2&subItem=5
「BLOCKFISH」はコンプレッサー。
「SPITFISH」はディエッサー。
「FLOORFISH」はエキスパンダー/ノイズゲートです。
ディエッサーとは、ボーカル音声などで「サ行」の音(歯擦音という)が強く出すぎている場合にこれを抑えるエフェクターです。
動作原理としてはイコライザーとコンプレッサーを組み合わせたようなもので、非常に狭い範囲の周波数のみにコンプレッサーを掛けるようなイメージです。
フリーのディエッサーというのはなかなか無いので結構貴重です。
エキスパンダーはゲートに非常に似ていて、スレッショルド以下の音量に対してゲートよりも緩やかに音量を減衰させるエフェクターです。
George Yohng's W1 Limiter
http://www.yohng.com/software/w1limit.html
有名な「Waves L1」のクローンとして有名なリミッターです。
Threshold(スレッショルド)を下げていくだけで簡単に音圧を稼ぐことができます。
ただし掛けすぎると音質が(大抵悪い方に)変化しますから、掛けすぎには注意しましょう。
フィルター系
フィルター系とは周波数特性を変化させるタイプのエフェクターです。
Aixcoustic Creations Electri-Q
http://www.pcjv.de/vst-plugins/eqs-filters/electri-q/
イコライザー。
64個までポイントを追加でき、かなり自由にカーブを描けます。
アナログEQの回路をモデリングしたアナログモードが搭載されています。
ダウンロードは「The free posihfopit edition can be found here.」の「here」をクリック。
Sonimus SonEQ
http://sonimus.com/products/soneq/
イコライザー。
2シェルビング+1ピーキング+2フィルター。
サチュレーター(Drive)とオールパスフィルター(Woow)が搭載されているのが特徴です。
モジュレーション系
モジュレーションとは原音を変調して音を作るエフェクターです。
TAL Chorus-LX
https://tal-software.com/products/tal-chorus-lx
コーラスエフェクター。
シンプル操作で上質なコーラスサウンドが得られます。
TAL Audioはほかにも無料で質の良いVSTプラグインを公開しています。
https://tal-software.com/Products
「Free Products」以下。
空間系エフェクト
空間系エフェクトとはリバーブはディレイなど、場の反響音を再現するエフェクターです。
DASMPLE GLACEVERB
公式ページ消失?
InternetArchiveより
http://web.archive.org/web/20071025055925/www.dasample.com/index.php?show=glaceverb
リバーブプラグイン。
調整が簡単で、プリセットから選ぶだけでも十分使えます。
ちなみにReaperではエフェクター画面上部の「VSTプログラム」からプリセットを選択できます。
プリセットが用意されていないエフェクターもあります。
Magnus' Plugins Ambience
http://magnus.smartelectronix.com/
リバーブプラグイン。
質の良いリバーブが得られます。
Reaper付属のリバーブが使いづらいと感じたらとりあえず入れておいて損はないです。
同サイトには他にもディレイ、コンプレッサー、イコライザーのプラグインが配布されています。
アンプシミュレーター
アンプシミュレーターとはギターアンプやベースアンプなどをシミュレートしたものです。
歪み系ギターの再現に非常に適しています。
LePou Plugins
http://lepouplugins.blogspot.jp/
↑公式サイト消滅?
代わりにダウンロードできるところ↓
http://www.vst4free.com/free_vst.php?plugin=HyBrit_Head&id=1545
http://www.vst4free.com/free_vst.php?plugin=Le456&id=963
http://www.vst4free.com/free_vst.php?plugin=LeCto&id=960
http://www.vst4free.com/free_vst.php?plugin=LeGion&id=961
http://www.vst4free.com/free_vst.php?plugin=LeXTAC&id=962
「HyBrit」「Le456」「LeCto」「LeGion」「LeXtac」の5種類のアンプシミュレーターのパッケージ。
NadIR(STL IGNITE - EMISSARY PLUG-IN BUNDLE)
https://www.stltones.com/products/stl-ignite-emissary-plug-in-bundle
- Emissary(アンプシミュレーター)
- NadIR(キャビネットシミュレーター)
- IRデータ6種
がセットになったバンドルパックです。
キャビネットシミュレーターとは、ギターアンプのキャビネット(筐体)の「鳴り」をシミュレートするもので、ギターアンプをよりリアルにシミュレートできます。
アンプシミュ→キャビネットシミュ、の順にトラックにインサートします。
IRデータは音の鳴りを収録したオーディオファイルで、これを切り替えることでシミュレートされる響きが変わります。
IRデータはNadIRから読み込まれます。
これはフリーソフトですが、ダウンロードするにはショッピングカートで購入する必要があります。
無料なのでお金はかかりませんが、適当なメールアドレスが必要です。
上記のURLを開き、「ADD TO CART - $0.00」をクリック
ショッピングカートに移動するので、画面右のほうにある「CHECKOUT」ボタンをクリックで購入画面へ。
メールアドレス、名前(名/姓)を入力。
「Country」が「Japan」になっていることを確認し、「Postarl code」に郵便番号を入力。
(実在するなら適当な番号でも良いと思う)
すると自動で都道府県の情報が入力されるので、「Continue to payment」をクリック。
画面が切り替わるので、下段にある「Pay now」をクリックすれば完了です。
すぐに登録メールアドレスにダウンロード用のURLが書かれたメールが届くと思いますので、そこからダウンロードしてください。
ピッチ補正
ピッチ補正プラグインはAuto-tuneに代表されるような、主にボーカルのピッチ(音程)を修正するプラグインです。
KeroVee
http://www.g200kg.com/jp/software/kerovee.html
ボーカル用ピッチ補正プラグイン。
自然なピッチ補正よりも、いわゆるケロケロボイス、ロボットボイスと呼ばれるエフェクトとしてのピッチ補正に適しています。
リンク先は日本語ページで、詳しい解説があります。
プラグインパック
複数の種類のプラグインが一緒になったパッケージです。
すぐに使うものでなくても、とりあえず入れておけば何かと便利です。
Blue Cat's Freeware Plug-ins Pack II
http://www.bluecataudio.com/Products/Bundle_FreewarePack/
パッケージ内容は以下の通り。
インストール時にインストールしたいプラグインの選択も可能です。
- Blue Cat's Chorus
-
コーラス。
原音に揺らぎのある音を加えて音に厚みを与えます。 - Blue Cat's Flanger
-
フランジャー。
ジェット機のエンジンのようなうねりのあるサウンドが得られます。 - Blue Cat's FreqAnalyst
-
アナライザー。
音を視覚的に表示します。
音自体は加工されません。
マスタートラックに立ち上げておくといいでしょう。 - Blue Cat's Gain Suite
-
ゲイン。
単純に音量を増減させます。
この手のプラグインはあまり使い道がないですが、CPU負荷が非常に低いので余計な負荷を掛けたくない時に使えるかもしれません。
「BC Gain 3 (Dual)」を使用すればステレオトラックのLとRとで個別にレベル調整できるほか、M/Sに分離する事も可能です。 - Blue Cat's Phaser
-
フェイザー。
シュワシュワとしたサウンドが得られます。
フランジャーやフェイザーは薄く掛けてサウンドに変化を与えるのが常套です。
もちろん劇的な変化が欲しい場合は強めに掛けて構いません。 - Blue Cat's Triple EQ
- 2シェルビング+1ピーキングの3バンドイコライザー。
Antress Modern Pluginsシリーズ
高品質なプラグインがたくさん公開されています。
特に1176LNクローンの「Modern Seventh Sign」やFairchildクローンの「Modern Fire Chainer」などのクローンプラグインがおすすめ。
ダウンロードはサイト上部にある広告の間にある「Download Here(v4.95)」をクリック。
zipファイルの中にrarファイルが入っているので、rarを解凍できるソフトが必要。
winrarかLhaplusあたりをインストールした上でどうぞ。
Voxengoシリーズ
http://www.voxengo.com/group/free-vst-plugins/
複数のフリープラグインを公開しているサイト。
2014年4月段階で14種。
Voxengoシリーズのプラグインは管理人の環境(Reaper v0.999)では正常動作しませんでした。
Reaper v0.999以外では有用なプラグインなので一応紹介しておきます。
mda
http://mda.smartelectronix.com/
30種ものプラグインのパッケージ。
これをインストールするだけで一通りのミキシング作業は十分に可能です。
個別に説明するのは数が多すぎるので割愛。
ダウンロードは一括ですが、圧縮ファイル(zip)を解凍すればプラグインごとに個別のdllファイルになっていますので、必要なプラグインだけを追加する事も可能です。