DTM関連用語集 さ行

最大同時発音数(さいだいどうじはつおんすう)

MIDI音源が一度に発音することが出来る音の数。
MIDI音源では音の数を数える際に「ボイス」という単位を用いる。
通常は1音色で1ボイス消費するが、音色によっては1音色で2ボイスなど複数消費するものもある。
最大同時発音数が64の音源の場合、1ボイス消費する音色のみを使用すると同時に発音できる音数は64音となる。
2ボイス消費する音色のみを使用すると同時に発音できる音数は32音となる。

最大同時発音数を超えた場合の処理は音源によって異なるが、多くの音源では一番最初に発音された音(一番古い音)をキャンセルし、新しい音を発音させる方式を採用している。
キャンセルされた音は発音の途中であっても途中で音が途切れる。

携帯電話の着メロなどで「16和音」や「64和音」などと表記されているが、これは最大同時発音数のことを指している。
ちなみにファミコンは3和音+1ノイズで、最大同時発音数は4。
(DPCMを使えば+1で最大同時発音数は5) スーパーファミコンはたぶん8和音(最大同時発音数8)。

サイン波(サインは)

オシレーターが発振する波形の種類の一つ。
正弦波とも呼ばれる。
倍音を一切含まず、非常に柔らかい音と表現される。
英語では「sine wave」(サインウェーブ)という。
波形は以下のようになる。

サイン波

サウンドカード

パソコンから音を出力する装置。
オーディオカードとも呼ばれる。
また出力だけでなく入力(録音)する際もサウンドカードを使用する。
カードと言ってもUSB接続タイプなどカード型ではないものも多く、そういったものはオーディオインターフェイスと呼ばれることが多い。

パソコンには最初から音を出す装置は搭載されているが、これらはほとんどの場合で音が悪く、ASIOに対応しているわけもないのでDTM用途には不向き。
MSGSだけで頑張るという人には不要かもしれないが、DAWやVSTを使用するならASIO対応のサウンドカードは断然あったほうが良い。

サスティン

通常の楽器では、音の伸びのこと。
ピアノやギターなどで音が次第に減衰していく部分をサスティンという。

シンセサイザーでは鍵盤を押している間、音が持続される部分をサスティンという。
通常の楽器のように音が減衰していく部分はリリースという。

本当は「サステイン」と書くのが正しいらしい。

サスティンペダル

ピアノについているペダルのひとつ。
通常一番右に配置されている。
正しくはダンパーペダルというが、DTM(電子楽器全般)ではサスティンペダルと呼ばれることが多い。
普通ピアノの鍵盤を押さえた後、鍵を離すと音が止まる。
しかしサスティンペダルを踏んでいる間(サスティンがオンの間)は鍵を離しても音はそのまま持続される。
音を持続させるだけと思われがちだが、鍵盤を押しっぱなしにした場合の音とサスティンで伸ばした場合の音には響きに違いがある。

似た機能を持つペダルにはソステヌートペダルがある。
これはペダルを踏んだとき、今押している鍵の音のみを持続する役割を持つ。
(サスティンペダルは打鍵された全ての音を持続する)

GMではコントロールチェンジ64番にサスティンのオン/オフが割り当てられている。
CC64の値が0~63ならサスティンオフ、64~127ならサスティンオンとなる。
通常は0か127かのどちらかに設定する。

ほとんどのMIDI音源ではサスティンオンの間、単純にノートを伸ばすだけだが一部の音源(ピアノ専用音源など)ではサスティン独特の響きを再現したものや、ペダルを踏む音まで収録されているものもある。

サビ

楽曲の構成の中で、一番盛り上がる部分。
1番や2番といった構成の中でそれぞれの最後のほうに設けられることが多い。
楽曲の一番最後にサビの繰り返しなどで盛り上がりを作る場合は大サビと呼ぶ。
いきなり最初からサビを持ってくる構成の曲も多い。
これは最初に曲の一番オイシイところを聞かせることによって曲に期待感を持たせる効果がある。
また、ときどきサビらしいサビのない楽曲もある。

サブドミナント

コードの機能のひとつ。
トニックとドミナントの中間的な性格を持ち、進行に彩りや発展的な印象を与える。

三角波(さんかくは)

オシレーターが発振する波形の種類の一つ。
DAWやオシロスコープなどで波形を視覚的に表示すると三角形をしているためこう呼ばれる。
比較的柔らかく、サイン波に近い音。
英語では「triangle wave」(トライアングルウェーブ)という。

三角波

サンプラー

サンプリングCDなどから音を取り込んで、MIDI信号などにより任意のタイミングで発音させることが出来る装置。
そのまま出力するだけでなく、サンプラー内で様々な加工を施すことが出来る。
昔はサンプラーといえばハードウェアだったが、最近はソフトウェアサンプラーも数多く存在する。
ソフトウェアサンプラーはハードディスクストリーミングなどの技術により、ギガバイトクラスのサンプル容量を扱えるようになった。
これによりかなり本物の楽器に近い音が出せるようになったが、その分ハイスペックなパソコンが必要になる。

また外部から音を取り込む機能がなく、再生する機能のみをもったサンプラーをプレイバックサンプラーという。

サンプリング

アナログデータをデジタル化すること。
もうちょっと細かく言えば、あるデータを一定の間隔ごとに区切り、それぞれの区間ごとのデータ量を数値化する。
この「一定の間隔」をサンプリング周波数とビット深度といい、これらが高いほど高精度だが、その分データ量も増える。

またヒップホップやブレイクビーツなどのジャンルで、過去の楽曲の一部を切り取って自らの楽曲に引用する手法をサンプリングという。
そのまま使用する場合や加工を施す場合があるが、どちらも著作権には気をつけないと面倒なことになりかねないので注意。
サンプリングCDや著作権フリーの素材を使用するのが一番かもしれない。

サンプリング周波数(サンプリングしゅうはすう)

本来アナログである音をデジタル化するときに、どのくらいの精度でデジタル化するかを決めるもの。
サンプルレート、サンプリングレート。
単位はHz(ヘルツ)。
サンプリング周波数が1Hzの場合、1秒間に1回音を抽出する。
サンプリング周波数が10KHz(キロヘルツ。キロは1000倍を表す)の場合、1秒間に10000回音を抽出する。
サンプリング周波数は音の高さに関係し、これが高いほど高音域までデジタル化することが出来る。
音楽CDのサンプリング周波数は44.1KHzで、半分の22.05KHzまでを再現できる。
人間の高音域の可聴域は個人差があるが大体20KHz程度までといわれ、CD並みの音質なら可聴範囲をカバーしている。
しかし人間は耳で聞こえる範囲以上の音を体で感じ取っていると言われていて、さらに高音質にする必要があるのではないかという意見もある。
一般的なDVDでは48KHzで、音楽用DVDには96KHzのものもある。

ビット深度と似ているが、サンプリング周波数は横軸(時間軸)の精度を決めるもので、音域の精度に関係する。
ビット深度は縦軸の精度で、音量の精度に関係する。

一度サンプリング周波数を落としてしまうと元に戻すことは出来ないので、レコーディングやミックスの段階では出来るだけ高音質になるようにサンプリング周波数を高くするのが一般的である。
(48KHzを96KHzにすることは出来るが、音質は48KHzのまま)
現在は192KHzなどの非常に高いサンプリング周波数でレコーディングできる機材もある。
しかしアマチュアでやる場合は48KHzか、せいぜい96KHzくらいで十分である。

サンプリングCD(サンプリングシーディー)

4小節程度のドラムのループやギターのリフなど、音楽のパーツを収録したCD。
ループ素材以外にもワンショット(非ループ素材)が収録されているCDもある。
MIDIでは再現しにくい人間的な演奏や生楽器のリアルな音などを手軽に楽曲に取り入れることが出来る。
自分の作っている音楽に合うサンプリングCDが必要なため、ひとつふたつ持っているくらいでは足りなかったりする。
最近ではネット上にフリーのオーディオサンプルがあるのでCDを買わなくてもちょっとしたものは手に入る。
一時期「ACID」という、様々なオーディオサンプルを張り合わせてひとつの音楽を作るスタイルがちょっと流行した。

普通のオーディオCDと同じ形式のものや、AKAIなどのサンプラー用のフォーマットの製品もある。
現在はソフトウェアサンプラー用にフォーマットされたサンプリングCDも多い。

サンプル

「見本」とか「標本」という意味。
DTMでは「オーディオサンプル」の意味で、サンプリングCDとほぼ同義。

サンプルライブラリ

ソフトシンセの音色データのこと。
通常はハードディスク上に保存しておき、使用時にメモリ上に読み込まれる。
近年はサンプルライブラリの大容量化によりメモリ消費量が増大したため、ハードディスクストリーミング技術が用いられたソフトシンセが多い。

三連符(さんれんぷ)

ひとつの音符の長さを均等に三等分した長さを持つ音符。
元の音符の半分の長さの音符を3つ並べ、上に数字の3を書き一つにまとめて表記される。
三連符のほかにも五連符、七連符などがある。

三連符

シーケンサー

MIDIの打ち込み、再生に使用するソフトウェア。
フリーのものから有料のものまで様々ある。

パソコン用ソフトだけでなく、ヤマハQYシリーズや最近の音源付きのキーボード(DAW)などにもシーケンサーが搭載されている。
(ハードウェアシーケンサー)

シーケンスパターン

シーケンサーによって作られる、規則的なフレーズのこと。
シーケンスフレーズとも呼ばれる。
電子音やいかにもシンセっぽい音色で、規則的なパターンを繰り返している場合にこう呼ばれることが多い。

シェルビング

イコライザーの種類のひとつ。
詳しくはイコライザー参照。

システムエクスクルーシブ

通常のMIDIメッセージ(コントロールチェンジやプログラムチェンジなど)とは異なる特殊なMIDIメッセージ。
SysExやSysxと略される。
MIDI音源の初期化などに用いられるほか、音源搭載のエフェクターや細かい設定のために使用する。
入力にはシーケンサーのイベントリスト機能を使用する。

GMシステム・オンなどは各音源共通だが、音源固有の機能を設定するメッセージは各社(各音源)ごとにバラバラなので使用する場合は説明書とにらめっこすることが多い。
というのもシステムエクスクルーシブは16進数で表記されるため、設定や計算がちょっとややこしい。
有名な音源の場合はシーケンサー側に入力支援機能が付いていたりする。

GMシステム・オンなどの各音源で共通して使用できるものをユニバーサルシステムエクスクルーシブと呼ぶ。

弱進行(じゃくしんこう)

コード進行のうち、強進行とならないもの。
完全5度上行、長短2度下行、長短3度上行が弱進行。
ドミナント→サブドミナント→トニック→ドミナントの進行はすべて弱進行となる。
ただし「I→V」「IV→I」進行は強進行と考える場合もある。

借用和音

現在のスケール以外で構成される和音を借りてくること。
例えばCメジャースケールの曲でCハーモニックマイナースケール上の和音を使用する場合に和音の借用という。
現在のスケールにはない音程が登場することになり、アレンジに幅ができる。

ジャスコ

イオングループを代表する総合スーパーマーケット。
ジャスコ店内で流れるBGMが非常にMIDIの打ち込みっぽいので、一聴して打ち込みとわかる曲を「ジャスコ」と表現することがよくある。

シャッフル

リズムの一つで、ある長さの音符とその半分の長さの音符の演奏を繰り返すリズム。
三連符のうち、真ん中の音を抜いたリズムと考えると分かりやすい。
「タタタ・タタタ・タタタ・タタタ」という三連符のリズムを、それぞれ真ん中の音符を抜き「タータ・タータ・タータ・タータ」とするとシャッフルになる。
厳密に2対1の長さの場合をシャッフル、長さを1対1にやや近づけたリズムをスウィングと分けることがある。

周波数(しゅうはすう)

振動の回数のこと。
音楽では音の高さを表す際に用いられる。
音は、空気の振動によって耳に伝わることで音として聞くことができるわけだが、この振動の回数(振動する速さ)によって音の高さが変化する。
単位はHz(ヘルツ)で、これは1秒間に振動する回数を表す。
周波数は英語で「Frequency(フリーケンシー)」といい、こちらもよく使われる。

よく音楽で使用されるのは440Hzで、これは基準音となる「A(ラ)」の音。
チューニングに使われる音叉は440Hzの音を発生させる。
一オクターブ高いA音は880Hz、反対に一オクターブ低いA音は220Hzとなる。

人間の可聴域は個人差はあるが大体20Hz~20000Hzくらいまでと言われている。
年齢とともに高い音がだんだん聞き取れなくなっていく。
また若い人でも長時間爆音で音を聴き続ける環境にいると高い音が聞き取れなくなる。
一時的なものならば耳を休ませれば回復するが、長期間その環境にいると難聴となり回復が困難になるので注意。

周波数特性(しゅうはすうとくせい)

機器による周波数帯域(音域)が変化する性質を表したもの。

例えばマイクで音を録音する場合、できるだけ原音に忠実な音で録音できるのが理想である。
しかし高級マイクと安物マイクでは音質に差があるのは周知の通りで、録音機器によって実際に録音される音は異なる。
同じ価格帯のマイク同士でもやはり音に差が出る。
これはつまり、同じ音を入力しても出力される音が変化するということで、この「変化の仕方」を表したものが周波数特性である。

周波数特性の例
周波数特性は上のような図で表される。
縦軸のdBが音量を表し、0dBがフラット(変化しない)となる。
この図では高域にやや変化する特徴が見て取れる。
こういった図は製品の説明書やメーカーサイトなどで公開されている(ものもある)。

主要三和音(しゅようさんわおん)

コードの機能のうち、主要な機能を持つ3つのコードのこと。
コードの機能には「トニック」「サブドミナント」「ドミナント」の3つがあり、主要三和音はそれぞれの機能が最もはっきりとしている。
それぞれのスケール上でⅠ、Ⅳ、Ⅴ番目のコードが主要三和音となる。

白玉

全音符のこと。
中が塗りつぶされていないただの白丸であることからこう呼ばれる。

出来る限り音符を長く伸ばす演奏を白玉プレイともいう。
つまりコードの切り替わり時などの音程の変更が必要な時以外は音を伸ばしっぱなしにする(リズムを刻んだりしない)演奏のこと。
オルガンやシンセパッドなどの持続音でよく使用される。

シンセサイザー

電子楽器全般を指す。
長らくアナログシンセを指す言葉だったが、デジタルシンセの登場、またパソコンの普及などによってシンセサイザーだらけになった。
携帯電話にもシンセサイザーが搭載されている。

本来は「音を合成、加工して新たな音を作る機械」のこと。
アナログシンセと言われるのがこれ。

デジタル技術が発展するにつれてシンセ内のメモリ容量が増加し、「最初から収録されている音をそのまま出力、またはちょっと加工する」だけでそれなりの音が得られるようになった。
収録された音をそのまま出力することに特化したのがPCM音源と言われるシンセ。

パソコンが高性能化するにつれ、パソコンのソフト上でシンセサイザーと同じことが出来るようになった。
ソフトシンセやソフト音源と言われるのがこれ。
特にソフトシンセの発展は目覚しく、いまやハードウェア以上のサンプルライブラリ容量と自由度を持ち、人気となっている。

スウィング

シャッフルとほぼ同義。
スイング。
シャッフル

スケール

音階のこと。
音を順番に並べるとき、どの音をどういう順でいくつ並べるか、という決まり。
メジャースケールやマイナースケール、その他にも様々なスケールがありそれぞれ並べる音程や数が違う。

最もよく使用されるのが「全音階」で、これは一オクターブを全音2つ、半音、全音3つ、半音、の規則で分割したもの。
(全全半全全全半)
7つの音程があるので七度音階ともいう。
七度音階にはほかにも「準全音階」と呼ばれるものもあり、これは「全音、半音、全音4つ、半音」というように全音と半音の登場順が異なる。
その他、五度音階や六度音階なども存在する。

スタッカート

楽器の奏法のひとつ。
音を短く切る。(音符同士を分離させる)
本来の長さの半分程度にするのがセオリーだが決まりがあるわけではなく、演奏者のセンスによる。

スタンダードMIDIファイル(スタンダードミディファイル)

シーケンサーやプレイヤーの種類に関係なく読み込み可能なMIDIファイルの形式。
SMFと略される。
拡張子は「.mid」(まれに.midiもある)
他人にMIDIデータを渡す時はこの形式にしておくのが基本。

「フォーマット0」と「フォーマット1」というフォーマットの種類がある。
(「フォーマット2」というのもあるらしいが見たことがない)
フォーマット0はすべてのトラックをひとつにまとめてしまう。
フォーマット1は複数トラックを持つ。
フォーマット0は後からデータをいじるのに不便なので、特別な理由がなければフォーマット1で出力するのをおすすめする。
(シーケンサーの機能で後からチャンネル毎に複数トラックに分離するのは不可能ではない)

スタンドアロン

それ単体で起動可能なソフトウェアのこと。
ホストアプリケーションが必要なプラグイン形式に対してこう呼ばれる。
ソフトシンセにはプラグイン形式を採用しながら、スタンドアロンとしても使用できるものもある。
DAWなどは当然スタンドアロンだがあまりこう呼ばない。

音楽以外では、ネットワークに接続せずに専用のアプリケーションを使用するためのパソコンをスタンドアロンと呼ぶ。
ネットに繋がず、特定のソフトしか使用しないのでアンチウイルスなどのセキュリティソフトが必要ない。
(ただしCDやUSBメモリなどからの感染には注意する必要がある)
また余計な機能の無効化による軽量化や安定性の面などでもメリットがある。
音楽制作用のスタンドアロンのパソコンと、ネットなどその他の用途のパソコンの2台という環境が一番理想だが現実にはなかなか難しい。

ステップ入力(ステップにゅうりょく)

シーケンサーであらかじめ音符の長さを指定しておき、MIDIキーボードを演奏すると指定した長さの音符が入力される録音方式。
リアルタイム入力は再生音に合わせて弾かなくてはならないので、ある程度キーボードが演奏できないと上手く入力することが出来ない。
ステップ入力は再生は停止している状態で、キーボードを弾くと指定音符分だけ再生が進むので、演奏が出来なくても入力が可能。
(テンポに関係なくゆっくりと演奏できる)
ただ個人的にはステップ入力をするくらいならマウスポチポチのほうが圧倒的に早いと思う。

ステレオ

音の再生方式のひとつで、左右2つのスピーカーで音を再生すること。
またはその装置。

左のスピーカー用の信号と右のスピーカー用の信号とをそれぞれ独立して再生するので、2チャンネル必要となる。
左右のスピーカーから全く同じ音が同時に鳴った場合は、音が真ん中にあるように聞こえる。
わずかに左のスピーカーから出る音が大きければ、音は少し左に寄って聞こえる。
また同じ音量でも、左のスピーカーから出る音が一瞬早ければ、やはり音は左に寄って聞こえる。
(音色によってはそうは聞こえない場合もある)
このように左右のスピーカーから出力される音のバランスにより音の配置を作る。

ストリングス

バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスなどの弦楽器。
「ストリングス」という楽器はなく、これら弦楽器のアンサンブル(合奏)の音色をストリングスと呼ぶ。
(ストリング=弦、ひも)
GM音源ではPC49番とPC50番。

ストローク奏法(ストロークそうほう)

コードストローク

スラップ奏法(スラップそうほう)

弦楽器で、弦を指で叩くことで発音する奏法。
特にベースで用いられることが多い。
チョッパーともいうがこの呼び方は日本限定らしい。

強烈なアタック音を得ることができ、ファンク系の音楽で多様される。
GM音源にも収録されている音色。

スレッショルド

コンプレッサーのパラメーターのひとつ。
入力された信号がどれだけの音量に達すれば抑制開始されるかを設定する。
設定値はdB(デシベル)で設定する。

■スレッショルドとレシオ
スレッショルドとレシオ

セカンダリードミナント

ドミナントモーションを利用して特定のコードへと進行すること。
ただしIへの進行は普通のドミナントモーションなのでセカンダリードミナントではない。
また、メジャーでもマイナーでもないコードへはドミナントモーションは使えない。
(dimコードなど)

全音(ぜんおん)

長音程

全全半全全全半(ぜんぜんはんぜんぜんぜんはん)

メジャースケールの構成音の覚え方。
用語ではない。
基準となる音から上に「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」の順に音符を並べていくとメジャースケールの構成音が出来上がる。

キーボードでのCメジャースケール

セント(Cent)

音程を微調整するときに使用される単位。
Cent。
100セントが半音に該当する。
つまり「ド」の音の100セント上が「ド#」の音になる。

センドエフェクト

エフェクターの接続方式のうち、原音を直接加工するのではなく、原音をAUXなどでバス送りして2つに分けた後、一方を加工する方式。
加工後、元の音と混ぜることによって音作りをする。
リバーブやディレイなどの空間系エフェクトにこの方式がよく使われる。

センドレベル

送り量のこと。
エフェクターには接続方式によって「インサーションエフェクト」と「センドエフェクト」の2種類があり、うちセンドエフェクトは原音をバスに送ることで音を2つに分け、一方をエフェクターで加工する。
このときのエフェクターに送る量のことをセンドレベルという。
エフェクターで音を加工した後、原音と混ぜて音作りをする。

全半全全半全全(ぜんはんぜんぜんはんぜんぜん)

マイナースケールの構成音の覚え方。
用語ではない。
基準となる音から上に「全音・半音・全音・全音・半音・全音・全音」の順に音符を並べていくとマイナースケール(ナチュラルマイナースケール)の構成音が出来上がる。

キーボードでのAマイナースケール

旋法

モード

ソフト音源(ソフトおんげん)

ソフトシンセ

ソフトシンセ

「ソフトウェアシンセサイザー」の略で、本来は専用のハードウェアであるMIDI音源をパソコン上で再現したもの。
ハードウェアとして実在する音源をシミュレートしたもの、オリジナルのもの、ソフトウェアであることを活かしたもの(ハードウェアでは実現が困難なもの)などがある。
特にハードディスクストリーミング技術を活用した大容量のサンプルライブラリを持つソフトシンセは一聴して生の楽器とは区別が付かないほどリアルである。
(ただし生演奏をシミュレートして打ち込まないと当然打ち込み臭くなる)

多くのソフトシンセはVST規格に対応していて、その他にもAUやRTASなどの有名な規格に対応しているものもある。
VST非対応で他の規格のみに対応という音源も当然あるが、数は少ない。
DAWが必要なプラグイン形式ではなく、単体で起動可能なスタンドアロン形式のソフトシンセもある。

ソロ

独奏のこと。
狭義にはひとりで楽器を演奏することをいうが、ポピュラー音楽におけるギターソロなど伴奏を伴う演奏もソロと呼ぶ。

またシーケンサーやDAWの機能にソロ演奏機能がある。
これはソロを有効にしたトラックの音のみを出力する機能で、音や演奏を確認する際に用いられる。